貼り箱は、どのように作るのでしょうか?

2020年10月29日 12時56分



おもな手順は次の3段階になります。
(1)裏白チップボールの芯ボールのカットと組み立て段階
(2)貼り紙のカットと貼り紙への接着剤を塗布する段階
(3)芯ボールと貼り紙の接着加工段階

 

 裏白チップボールの芯ボールのカットと組み立て段階ついて

芯ボールと貼り紙は1枚の大きなサイズの紙から小さく切り分けます。
折り目に罫線をいれてりすることによって角をカットして仕上げるようにします。
 
実際の貼り箱製造現場では、小さく切り分ける工程を裁断機で作業します。
芯ボールの角切りや折り目の罫線入れや貼り紙部分の角カットは、それぞれの工程に応じた専用の機械で加工することになります。
 
まずは、プリントアウトした図面に合わせて角を切り落とす芯ボールのカットがあります。
角をカットすることができたら、折り目に罫線を入れます。罫線は半切れとかハーフカットと呼ばれる加工のことです。
芯ボールの厚さの半分程度のところまで切り目を入れます。半分は切れていない繋がった状態にします。
手作業では掴めないので機械に任せて正確に作業をすすめます。
 
半切れハーフカットにすることで、厚いサイズのボール紙でも、折り曲げてシワや割れを生じさせることがありません。
キレイに折り曲げることができます。罫線を入れた芯ボールは、箱形にしてゆきます。
箱の側面になる4つの面を立ち上げて角を専用のテープで固定します。
これらの一連の作業・カット・罫線・角のテープ貼りをして芯ボールの加工段階は終了になります。

 

 貼り紙のカットと貼り紙への接着剤を塗布する段階ついて

製造現場では、貼り紙の角の形の刃を持った専用機を利用します。抜き型を使って加工する場合もあります。
貼り紙をキレイにカットした後は、芯ボールを利用してできた箱と接着させなければなりません。
貼り紙の裏の接着面全体に均等になるように専用の接着剤を塗布します。
ニカワと呼ばれる専用接着剤をローターで薄く均一に塗られます。

 

 芯ボールと貼り紙の接着加工段階について

接着剤を塗布したり、貼り紙とシンボルを接着したりする工程です。
まずは、貼り紙の中央部分に箱を置きます。ここで注意しなければならないのは「載せズレ」です。
置く場所がずれてしまうと仕上がりもずれてしまいます。
しっかりと真ん中に箱を載せることが大切です。会社によっては、この作業も機械でできるところがあります。
 
機械で貼るときはセンサーを搭載して位置合わせができます。個体差のない商品になります。
箱を中央に載せた後はまず長い方の側面を貼り合わせます。そして対面側も同じようにします。
そして、長い方の両サイドについてひる4つののりしろ(専門用語でフラップといいます)を短辺側の側面と貼り合わせます。
 
次に短辺側の側面を貼り、反対側も貼ります。
ラストの行程は、芯ボールの上にはみ出している箇所の貼り紙を箱の内側に折り込む作業です。
最初は長い方の2辺を折り込んで、次に短い側を内側に折り込みます。これで完成です。
機械貼りと手貼りに差があります。
貼り箱は芯ボール・貼り紙の2つの部材を組み合わせて複雑な工程で製作されるのがご理解いただけたでしょう。